黒と白

周りの人達に

良い子ねと褒められるあの子

 

ところが

私の知っているあの子は

嫌味ったらしくて粗暴な奴

 

あの子は

ちっとも良い子じゃないよ

 

あの子は

ちっとも優しくないよ

 

みんな騙されているよと

言いたくもなるさ

 

あの子の

良い子ちゃんは計算ずく

 

私に向けられたのは

あの子の中の

てんこ盛りの悪意たち

 

心拍数が上がって

心がキリキリ

指先がワナワナ

 

私の中の黒い翼が

仇を取ろうと羽を広げた

 

黒い翼は

羽を強くはためかせ

戦いを告げる

 

私は

勇む翼を見て感じた

 

そうか、

私も同じような翼を

心の奥底に持っていたんだね

 

私は

黒い翼を抱きしめ

この胸に包み込んだ

 

包み込まれた翼は

しばらくすると色を変えた

 

幾重にも重なる白い羽を

はためかせ

今度は

その白い翼で私を

ふんわりと包み込んでくれた

 

なんだ

そうだったのか、

 

黒い翼も

白い翼も

私そのものだった