感情

感情はコントロールしなければならない。

あまりにも明け透けすぎると周りの人に迷惑をかける。

乱暴に感情を吐き出すことは滑稽で無様だ。

そんな風に感情というものを捉えていた。

 

自分の感情で他人を不快にさせるのは大人げない行為。

コントロールもできないのは未熟者。

そうやって断罪してきた。

 

そんなこんなで幼少期よりずいぶんと感情を押し殺して振る舞った。

感情を露骨に表現することに気恥ずかしさもあった。

嬉しい!楽しい!を表現することにすら抵抗を感じていた。

怒るなんて泣き叫ぶなんて以ての外だ。

その結果、何を考えているかよくわからない子というイメージが付いて回った。

 

露わにしなかった感情達。

なかったことにされ続けてきた感情達。

私自身を乱し、その場の雰囲気も乱すものとして追いやってきた。

 

ところが、数年前から感情の捉え方が変わった。

感情は忌み嫌うものではない。

感じている気持ちを押し込めずに、

ただただ認めてあげればいいということに行き着いたのだ。

 

この感情達はずっと前からあったもの。

外部からの刺激により表面化され浮かび上がってきた。

長年に渡り閉じ込められていた感情達が日の目を見た。

今それに気づいたのだから、

今の私がケアしてあげたらいい。

 

感情を追いやらず認めて味わう。

私のために出されたその名も「ヒリヒリ感情のベシャメルソース添え」

特上の一皿なのだ。

 

バイキング形式が採用されれば、

嫌いな感情には手を出さないだろう。

遠巻きに見て回避するのが目に見えている。

 

好き嫌いをしないようにと開発された地球独自のシステム。

完食すればその感情は満たされてにこやかに終焉を迎える。

 

ならば美味しくいただきましょう。

酸いも甘いも何のその。