信号待ち

信号待ちを
していたら
隣の人と目が合った。
ご婦人の目は
やさしく
わたしにほほえみかける。
しばしのお天気談義。
信号が
青に変わると
ご婦人は
行きましょっ!と機嫌よく
わたしを促し
颯爽と歩を進めた。
いわゆる
お天気の話は
交差点でやり取りするには
うってつけの話題。
こんな形で
ほんのちょっと
関わりを持った人がいた。
自宅に戻る
ひとり帰り道。

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数年前にも
似たようなことがあった。
信号待ちをしていたら
暑いねぇ〜と
声をかけられた。
あまりの
日差しの強さに
わたしは顔を歪めていた。
眩しくて
怖い顔になってしまいます!と言う私に
あなたは
かわいい顔してるわよっ!と
ご婦人は
軽快に笑って
その場を去って行った。
ふわぁ〜そうきますか。
おそれいります。
そういうご婦人こそ
とてもチャーミングな人だった。
ひとときのご縁が
やわらかい世界をもたらしてれる。

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